akachino_journey’s blog

新卒旅人バックパッカーの日記です

コーカサス諸国やバルカン半島に逃げてくるロシア人、ウクライナ人、ベラルーシ人の話。

こんにちは!

新卒旅人としてバックパック1人旅に出かけ、アルメニアからハンガリーまで陸路で移動、全12か国を見て2022年だからこそ特別に感じることができたことがありました。

各国のロシア・ウクライナ情勢に対する意見、おかれている状況です。

私が旅したエリアの一部は旧ソ連の領内だったこともあり、もともとロシアの文化を身近に感じている地域が多かった分、現在のロシア・ウクライナ間の軋轢の影響を大きく被っている国や地域が非常に多かったです。

例えばブルガリアではロシアの戦勝記念碑を見つけました。この物議を醸すモニュメントに多くの国民が複雑な気持でいるようです。親ロシア派が書いたであろうZの文字の隣にウクライナカラーで書かれた落書きなど、ブルガリア国内では多くの意見があることが読み取れます。

ジョージア内でのロシア・ウクライナ情勢

多くの国がロシア・ウクライナ情勢を見て見ぬ振りできない中、2国の関係に特に強い興味を持っているように見えた国はジョージアです。

街中を歩いていても落書きでロシアの大統領のことがかかれていたり、上の写真のように旗が掲げられていることは勿論、Wifiのパスワードも”Slava Ukraini”ウクライナに栄光あれ)に統一されている徹底ぶり。

2008年にロシアがジョージア領土に侵攻したことからも、今回のウクライナの情勢を自分のことのように捉えているのだろうと思います。

トビリシのレストランが集まるエリアに掲げられたウクライナ国旗

しかし、同時にジョージアは外国人に対する入国規制が緩いので、ウクライナ侵攻に反対するウクライナ人、ロシア人、ベラルーシ人が大量に移住、または一時避難してきているのです。

黒海湾岸都市バトゥミでは、不動産価値が1週間おきに上がっているようで、流入するロシア人、ウクライナ人の多くが長期間滞在するためにアパートの賃貸契約を結ぶからだそう。家賃の大幅な引き上げのためバトゥミの経済は比較的順調で不動産投資家は「敗者がいない投資先」と呼ぶほどです。

ロシアの侵攻に反対する人も多い中、ロシアやウクライナからの移民によって活性化する経済があるというのは、皮肉だと思いました。

外国でも行われる争い

ジョージアのバトゥミでロシア人とウクライナ人の小競り合いを目撃しました。

レストランにいた時のこと、お酒が回ったロシア人グループがテーブルでロシア語の歌を陽気に歌いだしたと思った瞬間、後ろからペットボトルのようなものが投げ込まれた。別テーブルにいたウクライナ人グループでした。一人の男が激高し喧嘩に発展しそうになったところを周りの人たちが止めに入ったことにより、事なきを得ました。

国家間の争いを第三国で目撃したことに、非常に複雑な気持になりました。。。

 

セルビアにて

NATOの爆撃を受けたセルビアの建物

セルビアは旧ユーゴスラビアを構成した国の一つで、当時首都であったベオグラード(現セルビアの首都)には共産主義時代にNATO軍によって爆撃を受けたまま悲惨な姿のまま残っている爆撃ビルがいくつか存在します。

 

今回のロシア侵攻を受けて「NATOがなにもしない」と日本のニュースで揶揄されることがありますが、それは本当でしょうか?

実際にNATOが行動したことによって起きた悲劇を認知している日本人はどの程度いるのか、残された建物の凄惨さを目の当たりにして改めて感じさせられました。

最も大きなNATO爆撃ビルはこれ↓

まとめ

私は旅人としてどんな歴史、思惑、意見にもできるだけ中立にいたいと心がけています。対立したり衝突するのに理由がないことはなくて、色々な国に赴き色々な人に会うからこそ、それぞれの立場に立って考えられる機会を無駄にはしたくないからです。

世界の火薬庫と呼ばれていたバルカン半島やナゴルノカラバフ紛争をつい最近経験したコーカサスの国だからこそ、今回のロシア・ウクライナ情勢には非常に関心を持ち軍事衝突に敏感になっている人が多いことに気が付きました。

実際に旅に出て、2022年の今だからこそ肌で感じられた、緊張感や平和への思い。これからも旅に出るなかで忘れてはいけない大事なことを学べた気がしました。

この度も最後までご覧いただきありがとうございました。