akachino_journey’s blog

新卒旅人バックパッカーの日記です

バトゥミの治安は? ジョージアで現地の人に金を無心され殴られた話 新卒バックパック旅

こんにちは!

海外バックパック旅をしていると危ない経験や、嫌な思いでの一つや二つはできる事でしょう。覚悟はしていても、いざ危険が迫ると思ったように対応できないものです。   ジョージアの街中で声を掛けられるところから始まる私の今回の旅最恐のハラハラストーリーを紹介します。

一般的にジョージア・バトゥミの治安は非常に良くて夜一人で出歩いていても危険に感じたり不気味な通りを見つける事はありませんでした。

愛想のよい男二人に声を掛けられる

事件は治安もよく観光客も多いバトゥミの中心部で始まります。日本語で家族と電話をしながらアパートに帰る途中だった私は、ひげ面の中東風の男(以後ヒゲ)と帽子をかぶったヒゲの友人(ボウシ)に声を掛けられます。彼らはとても愛想がよく、偶然にも家の方向が同じだったので一緒に歩いていくことにしました。二人ともあまり英語が話せないものの歩いている中で意気投合した私は彼らの家に招待されます。

普通ならこのタイミングで断りを入れるべきでしょうが、やることがなかったのもあり、対策を取っていけば大丈夫だろうと高を括って、彼らについていくことにしました。

気持ちばかりの対策

100%信じていたわけではなかった私は彼らが見ていない隙に持っていたカード類や手持ちの現金(65GEL≒3000円)を300円程度の現地通貨のみを財布に残して服やカバンの各所に分散させて隠しました。彼らの家はバトゥミ中心部から15分程度だというのでいざとなったら走って逃げる事すら計画していたのですが、出発早々、こっちのほうが早いとローカルバスに乗り込みます。バス代を払ってくれたりと親切なそぶりが多くジョージア人のおもてなしに感心し始めます。

しかし結局20~30分もバスに乗って到着したケルバチャウリという隣町で下車。ボウシの家はこのバス停からすぐ近くだという。到着すると彼の家はレンガで建てた掘っ立て小屋のような一軒家でした。兄弟と両親と暮らしているようで彼らがジョージアコーヒーと地元でとれた蜂蜜にパンをごちそうしてくれました。

採れたての蜂蜜だけあって自然な甘みで非常においしかったです。ボウシの家で数十分休憩したところでボウシは風呂に入るというのでお別れです。

ヒゲはそこからさらに中心部から離れた方向へ歩いて家に行くといいます。この時点で想像よりも離れていたので「これ以上遠くへ行きたくない!」と強く伝えるべきでした。。

ヒゲのテリトリーへ

ボウシの家から少し離れると田舎の一本道に家屋が点々としている程度の超田舎の景色になりました。するとヒゲのことをよく知る地元住民が沢山現れます。行く車ほとんどがクラクションで挨拶をしあうような全員顔見知りの彼のテリトリーです。彼は3,4度にわたって同じ方向へ向かう友達の車にヒッチハイクを頼み、おそらく5~6km移動しました。最終的に到着したのはMakohというバトゥミから15kmも離れた場所でした。(場所も帰ったあとで知りましたのでこの時点ではやばい山の中に来たという感じ)   到着すると話していた通りのヒゲの家があり、中には家族が住んでいるようでした。ボウシと同じく茶菓子とコーヒーを入れてくれておもてなしに感動します。

自宅の中にもお邪魔したのですが、自宅にあるテレビは白黒とカラーテレビの間くらいの古い家電が揃いトイレも水洗ではないぼっとんトイレのような仕様のボロ家でした。

ムスリムだというヒゲは自宅から歩いて2分ほどの、村で一番大きいモスクに連れて行ってくれました。イスラム教のモスクはルールが厳しく、入れない部屋も多いはずですが、特別だということで、様々な部屋にお邪魔させてもらい宗教服などを着させてもらうなど貴重な体験をさせてもらいました。

おもちゃの家のような村のモスク

ショートトリップのクライマックスに

村を案内するなら最も美しい景色が見れるところがあると、最後にヒゲが連れていてくれたところがMakohという村で最も高くバトゥミのビル群を掌にのせたような写真が撮れるという展望ポイント。

景色の奥の端がバトゥミの海岸線

写真がへたくそですみません。手のひらにバトゥミの高層ビル群がちょこんと収まるようなそんな絶景が楽しめます。景色に感動したと同時にこの場所に連れてきてくれたヒゲに感謝の気持ちでいっぱいでした。

絶景を楽しむとヒゲは友達にバトゥミまで送迎させると言い出し待っていたフォードに私を助手席に、ヒゲが後部座席に乗り込みます。そしてMakohの街を後にし山道を進んでいきます。

突然の手のひら返し

車が進むと後部座席に座るヒゲがGoogle翻訳を使って「650GEL≒30000を貸してほしい、明日返す」という旨の怪しい翻訳日本語を提示してきます。はじめは勘違いかと思い何度か聞きなおすもののお金を求めているようで間違いなかったので、とりあえず携帯をポケットからショルダーバッグに移しカバンの上から上着のチャックを閉め防御態勢を整えました。

ここまで、一貫して親切にしてくれていたヒゲが突然違う人になったようで、少し複雑な気持ちになり、もっているお金の一部でもし助けになればと渡せる範囲内のお金を提示しますが、「そんな額じゃ話にならない」と激高し始めます。

同時に車のガソリンが切れた(真偽は不明)といわれ謎の一本道で車が停車したので私は車を降り走って逃げることにしました。ヒゲも後を追いかけてくるので数分走って逃げますが小さな村の一本道ですので走っても逃げられる気がしません。

走っていると村のサッカーコートに数十人の子供たちが遊んでいるのが見え、藁をもすがる気持ちでコートに入り込みます。すぐに後ろから叫びたてるヒゲもサッカーコートに到着し現地の言葉で子供たち相手に何かを叫びだします。

子供たちの反応から推測するに「私がヒゲから借りたお金を返済しない」というでっち上げた話がされているようでした。

相手の嘘話に数十人の子供たちの前でアウェイな状態ですが、多くの目撃者?の前でヒゲも大胆な行動には出れません。

最終的に15分ほど言い合いをした末、彼は私の腕をつかみ捻り、頭を数発殴り、私がかぶっていた黄色い帽子を盗んで帰っていきました。

子供たちの助け

ヒゲが帽子をもって立ち去るとすぐに殴られた私を心配するように子供たちが駆け寄ってきてくれました。彼らは口をそろえて「あいつは悪い男だ」といい、私を送り届ける術を考えてくれました。子供たちの一部はタクシーを探しに、一部はヒゲを追い、一部は私を囲んで周りのすべてから守ってくれるようでした。

すぐに現地価格の安いタクシーを手配してくれて、私をタクシーに乗せてくれました。ヒゲを追った一部の子供たちは彼から帽子を取り返して私のところへ戻ってきました。

結局盗られたものはなく、数発叩かれただけで済んだので最悪のケースに発展しなかったのは不幸中の幸いでした。良い経験をさせてもらったので最後に嫌な雰囲気で終わることになったのに少し残念でした。

まとめ

バトゥミ中心部に戻ってきたときの安心度は忘れません。バトゥミは街中に多くの人が歩いていてビーチ沿いや中心部を離れなければ基本的に安全です。

もし、海外で知らない人に話しかけられても、絶対についていかないでください笑

また、もしリスクが近づいていることがわかったらすぐに人が多いところに移動し助けを求めるようにしましょう。

この度も最後までご覧いただきありがとうございました。

 

嫌なことも吹き飛ばすバトゥミの夜景